鴫

鴫誌(令和3年2月号)より

代表近詠 当月集より 寒麦集より 羽音抄

橋道子 選

神鶏の皺む瞼や初しぐれ
奥井あき
睨み増す十一月の仁王像
坂場章子
触診の椅子のくるつと花八手
西村とうじ
草もみぢ夜は濡れながら染まりゆく
加藤峰子
山茶花や人が最後に生きる家
足立良雄
おまじなひめきて鯛焼尻尾から
成田美代
眼を閉ぢて波の音聞く憂国忌
佐藤晶子
銀杏落葉も少し蝶でゐたかつた
宇都宮敦子
二四六は残念な数七五三
甕 秀麿
マスクの紐こんがらがりて生返事
山内洋光
啄まれ椀の形に残る柿
島田喜郎
ハロウィンの魔女と乗り合ふ総武線
平野みち代
てるてるばうずめく収穫の小蕪かな
山本久江
体内に磁石持ちゐる渡り鳥
塙 貞子
冬の虹何かが遠くなる予感
三木千代
腑に落ちぬ顔の自画像柿一つ
濱上こういち
葱さげて三人内緒話かな
立花光夫
今年酒夫の墓前に泪割
柴田歌子
不人気のすつぱき林檎郷を恋ふ
小林喜美枝
小鳥来る水面に映る木の枝に
近澤 宏



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