鴫

鴫誌(平成30年11月号)より

代表近詠 当月集より 寒麦集より 羽音抄

橋道子 選

からたちの真青なる棘不死男の忌
原田達夫
夏の夜の作用点めく赤き星
和田紀夫
萩むらのなだるる中にある気概
加藤峰子
過ぎてゆく日々惜しからぬ猛暑かな
島田喜郎
空蟬のこの世へいつとき爪を立つ
荒木 甫
星流る安房の棚田の鎮もりに
鎌田光恵
抜くことで出せる力ぞ今朝の秋
村 卯
敗戦日書棚の隅の不倒翁
足立良雄
台風の逆走隠れキリシタン
中山皓雪
花火師に捧ぐライトの振りやまず
安井和恵
椎の実のころがり手話の華やげり
森 しげる
銀やんま飛ぶや図面を引くやうに
坂場章子
風灼きて大弓なりに電車来る
山内洋光
おはじきのはじかるるごと星飛べり
木澤惠司
象の耳のやうに芋の葉動きけり
小林喜美枝
風鎮を耳につけしを言はざりき
遠山みち子
山脈を黒一色に大夕焼
西村とうじ
五百羅漢なべて猫背や秋あかね
立花光夫
鍵穴へ花火の余韻差し込みぬ
佐藤晶子
端居して空の落書見てゐたり
幸 俊雄



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