鴫

鴫誌(令和6年4月号)より

代表近詠 名誉代表近詠 当月集より 寒麦集より 羽音抄

背を押す
加藤峰子
凍晴や声が背を押す草試合
息かけて温める児の手雪もよひ
遙かなる帆影の動く冬夕焼
生くるものあるや落葉の深き池
駐車場の太き鎖や街凍てり
ベレー帽の酔うて寡黙や寒四郎
待春や寸暇の卓のマグカップ
絨毯や遊ぶ寝ころぶ本を読む
ヴィヴァルディ聞きつつ大根千切りに
大黒天載せたる竜の賀状くる


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