鴫

鴫誌(令和6年12月号)より

代表近詠 名誉代表近詠 当月集より 寒麦集より 羽音抄

万祝着
加藤峰子
海よりも群青秋の万祝着
襟足に秋雨溜めて鷹女像
秋あかね捕れない児には絵の蜻蛉
歯科椅子の視野教会の秋の塔
母の髪洗ひし手もて掃苔す
妖精か芝に息づく毒きのこ
敬老日過客のやうに叔母のゐる
蓑虫の豊満風を聴いてをり
先の世はおそらく忍者水澄めり
初もみぢ水琴窟の音細る


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