鴫

鴫誌(令和5年6月号)より

代表近詠 名誉代表近詠 当月集より 寒麦集より 羽音抄

加藤峰子 選

手に探る郵便受けにある余寒
坂場章子
おくびにも出さぬ負けん気雪割草
松林依子
明日からは誰かの机卒業す
山内洋光
欅の芽澎湃として色付きぬ
原田達夫
この国のジェンダーギャップ花ミモザ
渥美一志
春帽子の阿弥陀と目深連れ添うて
石田きよし
亀鳴くを聞く会からの招待状
島田喜郎
ロボットののどかに運ぶランチかな
鎌田光恵
咲いたわよおお咲いたかい梅一輪
土門なの子
その寺の樹木葬あり糸桜
加藤東風
手に顔に来歴見ゆる農具市
宮ア根
言ふなれば膨らみ欲す畦塗機
山本久江
戦争の世界終はらず剪定す
森しげる
イエスとしか言えぬ赤べこ春愁
木澤惠司
音あらば怖し点滴春夕べ
齊藤哲子



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