鴫

鴫誌(令和6年6月号)より

代表近詠 名誉代表近詠 当月集より 寒麦集より 羽音抄

加藤峰子 選

背に乗りて位置入れ替はる春の鯉
石田きよし
標本の鯨のあばら春疾風
和田紀夫
反るのめる文楽太夫春の宵
松林依子
受験子の声光らせて電話くる
土門なの子
三椏咲く密林めきし美容室
鎌田光恵
燃えさかる野火に原始の色を見て
宇都宮敦子
葦牙の風に折れつつ色増せり
成田美代
ふらここや漕がねば鉄と言ふ重さ
五十嵐紀子
卒業式終へて今宵の食べ放題
尾川美保子
ぱかと開く焼蛤の叫びかな
西村将昭
春の雨今発酵中の十五歳
宮川智子
老喪主を支へる手と手暖かし
西嶋久美子
仏壇に溢るる光花ミモザ
重廣ゆきこ
春服や姿勢の伸びる試着室
小宮智美
谷村の「群青」に哭く春の雷
中村久一



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