平成29年2月号より
選者近詠
瀧凍つる
橋道子
神留守の十指になじむ革鞄
水谺して折れ曲がる秋の瀧
澄む水を心に引きて歩むべし
山茶花やメールひとつに祖母となる
教へずも嬰は指吸ふ冬たんぽぽ
銀杏散る鶴瓶来るとふ御堂筋
マフラーの切先流しだふ屋かな
天王寺動物園二句
ライオンの寝顔平たし枯日向
小春日の猫になれざる虎の鬱
つうの織るごとく密かに瀧凍つる
当月集より
寒麦集より
羽音抄
旧字体等で表記できない文字は書き換えています
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