平成27年1月号より
代表近詠
竹林の
井上信子
竹林の辺りや秋のすすむらし
尾花露草弟が待つてをり
山遠く見ゆると言ひぬ小鳥来て
安静へ十一月の白いカーテン
露けしやニツに折りて長梯子
海はそこ山そこに秋日差
月の出と夜雲のはやし帰らねば
選者近詠
平仄
橋道子
秋雲の三片や高さそれぞれに
ピラカンサ了解に似る朱の極み
長き夜の最後に田辺聖子かな
金木犀二度咲く今年尊べり
草虱もらひつ下る墓の山
蓮の実の飛ぶに平仄なかりけり
すてん晴とは浦安の天高し
当月集より
寒麦集より
羽音抄
旧字体等で表記できない文字は書き換えています
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