平成24年12月号より
代表近詠
月下
井上信子
コスモスやひとりの家の大き卓
秋深みつつ母の皿夫の皿
−烏瓜しばらくは手にちやほやす 白潮−
ありありと見ゆ先生の鳥瓜
地境の風からすうり披岸花
くぐり戸の白ひがん花命がけ
秋祭お籠りといふ回り番
誰を呼ばむか天神様の祭菓子
学生がかたまつて来る月の下
月下なりむかしは放歌ありしかど
明年の暦をもらふ鴫のこゑ
当月集より
寒麦集より
羽音抄
旧字体等で表記できない文字は書き換えています
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